戻ボタン⇒トップページ
・C.P.I.の会員になる(海外に友だちをもとう)
産経新聞 1999年10月09日
《スリランカの子どもたち 日本語劇で家庭、学校を紹介》
記事画像
----- 以下掲載記事全文
《スリランカの子どもたち 日本語劇で家庭、学校を紹介》
スリランカの子どもたちが日本語を習得し、
スリランカの家庭や学校生活を日本語劇で紹介するという
ユニークな来日公演が十三日渋谷区の都児童会館で開かれる。
子どもたちは、アジア諸国の教育開発援護を実施している非政府組織
「教育文化交流推進委員会( C.P.I.)
東京都三鷹市=の教育里親プログラムを受けている子どもたちと、卒業生11人。
数カ月の演劇練習を経て来日し、すでに行われた福岡や京都などの
公演では大きな反響を呼んだ。(末永恵)
C.P.I.理事(記事掲載当時)の椎名陽子さんは、
「スリランカの子どもたちは、澄んだ瞳に純粋で人を思いやるやさしい心を持っている。
日本人が失いつつある”人のあるべき姿 ”を教えてくれる 」 と話す。
▼C.P.I.が教育里親制度を始めたのは1988年。
全国の会員約1800人からの会費により、教育に必要な学用品などを
里子であるスリランカ・インドネシアの子どもたちに送ってきた。
スリランカでは、これまで、約2500人がこの制度により中高校を卒業し、
現在も1600人が、中学や高校に通学している。
スリランカの里子は、いずれも農村などで家庭状況に恵まれず教育を受ける
機会の少ない子どもたち。
中学校までの教育が、奨励されてはいるが、経済的に貧しい家庭では、
たとえ優秀でも学用品や通学費を出す事ができないため、12歳ころから
働き手になる場合が多いという。
椎名さんは「教育を受けたくても受けられない子どもたちに
手を差し伸べられないかと、教育里親として参加した 」 と話す。
C.P.I.はスリランカにも本部を設置し、同国内に74箇所の地域センターがある。
「里子の選抜は各地域センターが行なう。
各地域の学校で成績優秀な生徒から選抜し、そこからさらに貧困レベルにより厳選する。
貧しくても優秀な子どもたちが、教育を継続できるようにするためです」
椎名さんも一人の教育里子の里親だ。
5年前、里子のルアン君に会いにスリランカの農村を訪れた。
そのときのことを椎名さんは、「手紙はよく呉れたが、会うのは初めて。
とても可愛いやさしい男の子だった。
会いにいったら、この村に外国人が来るのは初めてだということで、村の人たちが
みんなで歓迎してくれた。
まるでスターになったような気分で、気恥ずかしかった 」 と話す。
ルアン君は、今十八歳。将来、コンピューター技師になることを夢みて、技術専門学校に
通っているのこと。
来日公演をすべて日本語にしたのは、日本の子どもたちにも世界の隣人を知ってもらうため。
公演では、日本語劇のほか民族舞踊や歌も披露される。
12日午後4時からは、都児童会館周辺を民族衣装を身につけパレードする。
問い合わせは 電話:0422−49−3808 C.P.I.本部